なぐりガキNOTE

KとJの狭間からお届けするオタクのたわごと

THE BOY FROM OZを観に行く~ピーター・アレンって誰?から始めるAぇ担の予習ノート

ひよっこのAぇ担です。6月末に『THE BOY FROM OZ』を観に行きます。

ですが、

「やった!!生で末澤さんの歌が聴ける!(ついでに坂本くんも見られる!←失礼)」というモチベーションだけで行くのはさすがによろしくないだろうということで、

 

ピーター・アレンって誰??

どんな曲が出てくるん?!

そもそもFROM OZのOZってどこやねん!

 

みたいな、超基礎の基礎から調べて自分なりにまとめてみました。

ピータ・アレンお詳しい方や、過去のOZを観に行った方にとっては「お前そんなことも知らんのか」レベルのことばかり書かれていると思います。どうか温かい目で見守って頂くとともに、情報に間違いがあった場合にはそっとお知らせください…。

そして、私のようなOZ初心者の方がいたら、ぜひ最後までお付き合いください!

※筆者はミュージカル本編を見ていない状態で執筆していますが、ネタバレを含む可能性があります。

時系列で主要人物との関係性を見ていく

 前半(ピーター爆誕からグループ活動まで)

出生名はPeter Richard Woolnough(読めない)
後述する「アレン・ブラザーズ」結成したころからピータ・アレン名義で活動

ピーター・アレン(Peter Allen)は、1944年にオーストラリアのニューサウスウェールズ州で生まれました。テンターフィールドという町で、オーストラリアの地図で言うと一番右端!みたいな所です。『THE BOY FROM OZ』の"OZ"とは、オーストラリアのことですね。

ピーターのお母さん。父親は酷いアル中で、ピーター14歳の時に自殺してしまったそう

ピーターは11歳頃からホテルのラウンジなどでピアノ演奏をするようになり、本格的に音楽のキャリアを始めたのは15歳のとき。シンガー・ギタリストのクリス・ベルと音楽デュオ「アレン・ブラザーズ(The Allen Brothers)」を結成し、オーストラリアで活動を始めました。

アレン・ブラザーズとして楽曲のリリースやテレビ番組への出演、そしてキャバレーやナイトクラブでの演奏などを通じて人気を得ていったようです。日本のクラブをはじめ、韓国や台湾などアジアの国々でツアーなんかもやっていたよう。そこで、ピーターにとって転機となる出会いがありました。

 

オズつながりじゃないけど、1939年映画「オズの魔法使い」で主役のドロシー役はこの人(=ジュディ・ガーランド

1964年(ピーターは20歳くらい)香港のヒルトンホテルで演奏をしていた際に、ハリウッド女優のジュディ・ガーランド(Judy Garland)とその夫マーク・ヘロンに、音楽の才能を見出されたのです。アレン・ブラザーズはジュディのコンサートの前座として採用され、その過程で活動の拠点を地元のオーストラリアからアメリカへ移していきます。

またジュディは、ピーターを仕事だけでなく娘のパートナーにも選びました。ジュディ・ガーランドの娘=ライザ・ミネリLiza Minnelli)をピーターに紹介し、2人は1967年に結婚します。

しかし、2人の結婚生活は長く続かず…。妻のライザはハリウッドで成功していく一方、ピーターの方は仕事に行き詰まるというすれ違いが生じていたうえ、ピーターがゲイだったことが発覚。結婚から3年後には別居をはじめ、1974年に正式に離婚しました。

ライザと別居をはじめたのと同じ頃、アレン・ブラザーズも解散し、ピーターはソロ活動を始めることになります。

仕事もプライベートもどん底のピーターですが、またもや人との出会いによって人生が大きく動きます。

 後半(ソロ活動~最後まで)

さてみなさんお待ちかねの(?)人物がやって来ました。ピーターは1972-1973頃に共通の友人を介して、モデルをやっていたグレッグ・コンネル(Gregory Connell)と出会います。場所はピーターが普段から演奏をしていたReno Sweeneyというニューヨークのキャバレーだったそうです(急な遭遇情報感)。

顔が良すぎて言葉を失う

やがて2人は交際を始めると、グレッグはそれまでやっていたモデル業も辞めてピーターのサポートに徹することに。主に照明・演出の担当やツアーマネージャーをしていました(書いてて思ったけどもうほぼ全てのサポートをしていたのでしょうね)。

マネージャーのアンソニーとピーター父、1人2役なんですね!

また、おそらく1970年代に(正確な時期が分からずすみません)敏腕マネージャーのディー・アンソニーとも出会います。彼との出会いにより、ピーターはブロードウェイでのワンマンショーやでっかい箱でのコンサートを成功させていきます。

グレッグやアンソニーと出会った後の、1979年~1981年頃がピーターのキャリアで一番の全盛期だったようです。しかし、1984年。公私ともにピーターのパートナーだったグレッグがエイズ関連の病気によって、34歳の若さで亡くなってしまいます。

グレッグの死後、ピーターはより一層自分の仕事に打ち込んだそうです。新アルバムやミュージカルの制作に心血を注ぎ、1992年に48歳で亡くなるまで生涯現役を続けます。ピーターもまた、エイズ合併症で命を落としました。

 

本編に出てきそうな曲を紹介

上段までの人物紹介が本稿の肝でして、ここから先はピーターの経歴で特に重要な曲&ミュージカル本編にも登場しそうな曲をメモ程度に書いていきます。

 ①I Honestly Love You(愛の告白)

1974年8月リリース。ジェフ・バリーとの共作で、女性歌手のオリビア・ニュートン・ジョン*1に提供された曲です。

この曲は1975年の第17回グラミー賞で最優秀レコード賞*2(他)も受賞しました。

Olivia Newton-John - I Honestly Love You - YouTube

 ②Quiet Please, There's a Lady on Stage

1976年12月リリースのアルバム、"Taught By Experts"に収録。ジュディ・ガーランドが1969年に亡くなり、ピーターが彼女を想って書いた曲だそうです。

Quiet Please, There's A Lady On Stage - YouTube

 ③I Go to Rio

上のと同じ、"Taught By Experts(1976)"の楽曲。ピーターと言えばこの曲!みたいな、彼のシグニチャーソングで、『THE BOY FROM OZ』のミュージカルでも最後の曲として使われていた(いる?)らしいです。

I Go To Rio - YouTube

 ④Arthur's Theme (Best That You Can Do)/ニューヨーク・シティー・セレナーデ

1981年8月。映画『Arthur(ミスター・アーサー)』の主題歌で、ピーターも共作しています。映画の内容は全く知りませんが、アカデミー賞の最優秀歌曲賞を受賞したとのことです。

Christopher Cross-Arthur's Theme- lyric video - YouTube

 ⑤Once Before I Go

1983年3月、"Not the Boy Next Door"のアルバムに収録。最後の方の歌詞で、パートナーのグレッグについて歌っているだろう箇所があります。

You are the light that shines on me
You always were and you'll always be

(ざっくり訳:あなたは私を照らす光、今までもこれからも)

 

ここで末澤担は泣きます。

 

グレッグがピーターの照明担当だったことから、光という言葉を選んでいるのでしょう。他にも「離れていても、心に君がいると思うだけで強くなれる」みたいな歌詞もあり。個人的にはミュージカル本編で一番見たい楽曲です。

Once Before I Go - YouTube

 ※6/19追記、83年の楽曲なのでグレッグはまだ存命の時ですね(勝手に亡くなった後書いたのかと誤解していた)でもまあエモい曲であるのは間違いなさそうです

 

色々書きましたが、2003年にアメリカで上演された時のサントラアルバムがありますので、こちらを聞くと効率的に予習できるのかなと思います(最初に言いなされ)

music.youtube.com

 

以上です。拙いブログに付き合ってくださり、本当にありがとうございました。

 

昨日から公演が始まっていますが、全22公演ですか?演者の方もスタッフの方も全員健康で、最後まで走り抜けられることを祈念しております。そして観に行く我々もみんな元気に参加しましょうね!

 

参考(全て2022/6/19閲覧)

画像の出所

坂本昌行主演「THE BOY FROM OZ supported by JACCS」公式

その他参照したサイト

Peter Allen (musician) - Wikipedia

The Allen Brothers (Australia) - Wikipedia

Tough nut behind the rise of a boy from Oz

Gregory Connell & Peter Allen: elisa_rolle — LiveJournal

70年代最初のゲイ・シンガー ピーター・アレン Peter Allen - Kontaの歓びの毒牙

KONTABLOID(PA-NYsinger)

*1:杏里の楽曲『オリビアを聴きながら』の、あのオリビアです。21/2/20に放送されたテレビ朝日系『あざとくて何が悪いの?』の「あざとカラオケ」のコーナーで、ゲストとして出演していたKing&Princeの髙橋海人が「お父さんの影響で『オリビアを聴きながら』大好きです」と話したことは皆さん記憶に新しいかと思います(超TMI)

*2:グラミー賞の主要4部門:最優秀アルバム賞、最優秀レコード賞、最優秀楽曲賞(レコード賞はシングル曲の演奏者と制作チームに授与されるのに対し、楽曲賞は作詞・作曲者に授与)、最優秀新人賞 のうちの1つ。洋楽はよく分からないけど、日本でいうレコ大みたいな感じなんですか?